David Rynch,Wild At Heart (1990) ― 2004/06/08
泣いた。ラストシーンで、ぼろぼろ泣いた。こんなに泣いたのは久しぶりだ。 全く非現実的なラストシーンなのかもしれない。でもね、この権謀術策張り巡らされた矛盾に満ちた世界でも、本当の純粋さををどこまでも徹底的に貫き通せれば闘えるんだ、おかしな世界は消えていくんだという、このリンチの祈り。これが僕を泣かせるのだ。 マルホランド・ドライヴにしてもそうだけど、リンチって、一見いかがわしいけど、本当はいい人なんだなー。誰よりも倫理的な映画をつくる人だと思う。これをいかがわしいと思う人は、何も考えていない人というか...。 あー、久しぶりに泣いた。90年代以降のリンチは、本当に本当にすばらしい。 「映像の魔術師」の異名をフェリーニから引き継ぐ者が、現在いるとすれば、デヴィッド・リンチ以外ありえない。 *mehr Informationen = David Rynch, "Wild At Heart" (1990) . |